ロマン・エナン(ラ・ビュル・リーブル)

ロマン・エナン(ラ・ビュル・リーブル)
目指すはシャンパーニュの頂点!
ナチュールの無限の可能性と美しい品質の両立をめざす新世代の造り手!
ロマン・エナン (ラ・ビュル・リーブル)
【生産地】
シャンパーニュは、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区の東にある「ピノノワールの聖地」、「ヴァレ・ド・ラ・マルヌ唯一のグラン・クリュ」との名の高いAy(アイ)村。そのアイ村に、ロマン・エナンのドメーヌと彼が率いるチームLa Bulle Libre(ラ・ビュル・リーブル)がある。

ドメーヌが所有する畑の総面積は8ha(その内ロマン・エナンが単独で所有する畑は1ha)。グランクリュのAy(アイ)村では南向き斜面にピノノワール、シャルドネを1ha、そしてヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区の西Troissy(トロワシー)─正確には隣村 Mareuil-le-Port(マレイユ=ル=ポー)のコミューン Cerseuil(セルスイユ)─の北東に位置する畑にピノムニエ、シャルドネを5ha、さらにコート・デ・ブラン地区のグランクリュChouilly(シュイイ)の東向きの斜面にシャルドネを2ha所有している。

ヴァレ・ド・ラ・マルヌ(マルヌ渓谷)の気候は、冬の厳しい冷え込みをもたらす大陸性気候と、気温の極端な変動が少ない穏やかな海洋性気候、さらにマルヌ川の影響が重なり合うことで、多様なミクロクリマを形成する。また、マルヌ・ヴェール(緑色泥灰土)と粘土質土壌を特徴とするCerseuilは「リッチで力強い」スタイルを生み出し、表土が薄く、100%Craie(白亜石灰質)の母岩から成るグランクリュChouilly は「キレのある酸とミネラル」を 備え、そして、その中間的な性格を持つAyは、20〜30cmの粘土質の表土の下に白亜質チョークの母岩が広がり、リッチさとフィネス」を併せ持つ味わいを生むと言われている。

【歴史】
シャンパンメーカーとしては2代目となる、1991年生まれの若き新生ロマン・エナンは、高校卒業後Avize(アヴィーズ)のBTS(職業訓練学校)にて栽培と醸造農業技術を学んだ。2009年BTS 卒業後、自然への深い敬意を持ち、樽発酵・樽熟成によるクリーンなワインで知られるアンリ・ジローのもとで2年間研鑽を積み、最終的にはResponsable de cuverie(醸造現場責任者)にまで昇進した。その頃から独立を志していたロマンは、惜しまれつつアンリ・ジローを退職し、2012年に父が営むドメーヌ「パスカル・エナン」を継ぐ道を選びんだ。

アンリ・ジローで学んだノウハウを実践し、実家のワイナリー改革に積極的に取り組もうとしたものの、畑の環境配慮やクリーンな栽培方法をめぐって父親と意見が相反。そして2016年、アイ村で約1ha の畑をFermage(収穫したブドウの一部で地代を支払う契約)によって取得したことを契機に、ついに父と袂を分かち、ドメーヌ「ロマン・エナン」を立ち上げた。

翌年2017年は、ビオの栽培に切り替えたばかりということもあり、ブドウが不作でロマンにとっては苦悩と模索の日々が続いた。その頃、トゥールーズのグランゼコールで薬学を学んでいた弟のトマは、大のナチュラルワイン好きでもあり、帰省のたびに必ずナチュラルワインを持ち帰っては、兄ロマンとともに飲みながら熱心に議論を交わしていた。

2018 年、友人であるギリシャのナチュラルワイン生産者ジェイソン・リガスが、オーヴェルニュのパトリック・ブジューとともにサモス島で進めていた共同プロジェクトの収穫に参加し、そこでロマンは初めてパトリックと出会い、そのワイン哲学に深い感銘を受ける。この出会いを契機にパトリックを師と仰ぐようになり、ロマンはシャンパーニュ造りを完全無添加へと大きく舵を切ることになる。

そして 2018 年、初めてリリースした「Gamin du Terroir」が大きな反響を呼び、ロマンは一躍若手シャンパーニュ生産者の中でも特に注目される存在となった。2021年、グランゼコールを卒業し、大手製薬会社で研究員として働いていた弟トマが、すべての地位を捨てて兄のシャンパーニュづくりに加わった。その決断を目の当たりにした父は、ついにドメーヌを引退し、7ha の畑と醸造所を息子たちに託すことを決意した。

2022年、完全に父の畑を引き継いだロマンとトマは、栽培から醸造まで全てロマン・エナンのスタイルを継承した別会社「La Bulle Libre」を新しく立ち上げた。スタート時には、高校を卒業したばかりのスタージュのヴァンサン、そして2023年に、新たに志を共にする友人の二コラが加わり現在に至る。

【生産者】
現オーナーとして、実質的に「ラ・ビュル・リーブル」と「ロマン・エナン」の二つのドメーヌを率いるロマンは、自身の 1ha の畑に加え、弟トマと共同で所有する 7ha の畑を管理している。アンリ・ジローから化学農薬を使わない自然栽培、そして樽発酵・樽熟成によるクリーンで洗練されたシャンパーニュの技術を学び、さらにラ・ボエムのパトリック・ブジューからは SO2 無添加、ノンフィルター、ノンドザージュのワインが持つ潜在力を教わり、深い感銘を受けたロマン。

探求心の高さと若さを原動力に、近年はビオディナミに加えて Agroforesterie(アグロフォレストリー:ブドウ畑に樹木を植えることで土壌を守り、生物多様性を高め、持続可能な農業を実現する手法)を取り入れるなど、栽培から醸造まで毎年必ず前年より一歩進化することを自らに課し、ナチュラルでありながらも緻密という矛盾を美しく成立させ、シャンパーニュの頂点を目指すことをモットーとしている。そこに、弟トマの科学的知見と明晰な分析力が加わることで、彼らのシャンパーニュは、クリーンでエネルギッシュ、そして驚くほど透明感のある味わいへと昇華する。

また、ロマンとトマには「ドメーヌ」という概念に対する執着がなく、これが 「La Bulle Libre」 という組織のあり方にもつながっている。父パスカルからドメーヌを引き継いだ際も、あえて新しいドメーヌ名に 「Henin」 の名を冠さず、仲間とともにチームで築き上げるドメーヌであることを示すために、「La Bulle Libre」 という名前を敢えて選んでいる。

ちなみに、「La Bulle Libre」 のキュヴェ 「Odyssée Pétillante – Chapitre」のエチケットは、毎年そのミレジムの物語に合わせてデザインが変わる。そして必ず、その年のプロジェクトにチームとして参加したメンバーが描かれる仕組みとなっている。今のところは 3 人だが、これからもっとチームを大きくして更なる品質向上に努める予定だ。


~ロマン・エナン(ラ・ビュル・リーブル)の+α情報~
<もっと知りたい畑のこと>
・土壌:石灰質(クレ)・粘土質
・総面積:8 ha(その内 Domaine Romain Henin の畑は 1ha)
・品種:シャルドネ、ピノノワール、ピノムニエ
・畑:  Cerseuil(セルスイユ:Troissy のコミューン)5ha(ピノムニエ 90%、シャルドネ 10%)、樹齢 30〜50 年
 Chouilly(シュイイ)2ha(シャルドネ 100%)、60 年
 Ay、Dizy(アイ、ディズィ)1ha(ピノノワール 80%、シャルドネ 20%)、樹齢 40〜50 年
・樹齢:30 年〜60 年
・剪定方法:ギュイヨ・プールサール、コルドン
・生産量:理想は 40〜45 hL/ha
・収穫方法:収穫者 20 人前〜30 人後で手摘み。畑で房レベルの選果。
・ビオの認証:エコセール認証、ビオディナミ認証

<もっと知りたい醸造のこと>
・醸造方法: 白は直接プレスでキュヴェ(一番搾り)とタイユ(二番搾り)を3つに分けて樽発酵、樽熟成。 10 ヶ月の熟成後のキュヴェに合わせてアッサンブラージュし、ステンレスタンクで3ヶ月熟成。同時に、翌年の発酵中の樽の中から、発酵の勢いが最も強い5〜6樽を選び、その発酵ジュースとブドウ果汁を凝縮した濃縮液を用いてリキュール・ド・ティラージュを仕込み、それぞれのタンクに加えてティラージュ。 ・酵母:自然酵母
・一次発酵期間:2〜3週間、一次熟成:14ヶ月
・二次発酵期間:30ヶ月
・熟成方法:全て300L〜600Lの新樽もしくは古樽
・SO2添加:なし
・フィルター:なし

(輸入元資料より)

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